今回、「幸せをお金で買う」を読了しました。
毎日コツコツ読んでいきましたが、割とサクサク読めた印象です。
感想を一言で言うなら、【他人の為にお金を使う事が幸福度を高めるなんて意外】でした。
僕は、ボランティア自体は素晴らしいと思いますが、どうしても無償で労働力を提供するということに抵抗があるらです。
ただ、今回学んだことで、他人のために貢献するという意識が高まったと思います。
それでは、個人的な感想も交えながら学んだことをまとめていきたいと思います。
序章まとめ
著者:エリザベス・ダン、マイケル・ノートン
お金を更に稼ぐよりも「使い方」を変えたほうがいいのは何故?
・富を増やしても、より幸福になれる訳では無いことが示されている。
・大体、年収が700〜800万を超えてから幸福感は頭打ちになる。
・お金を稼ぐことを否定するわけではなく、幸福度をもっと上げられる方法として「お金の使い方」がポイントであることを著者は伝えたい・
ハッピーマネー(幸福になるためのお金の使い方)の5つの原則
1️⃣経験を買う
→家など物質的なものを買うより、旅行など【経験】を買う方が幸福度が高い可能性がある
2️⃣ご褒美にする
→好きなものを先送りにしてご褒美にすることで喜びが増す。
→テレビのCMが実は、楽しみが先送りになるから、喜びが増すという研究結果がある
3️⃣時間を買う
→時間の余裕こそが、人が仕事と私生活に満足しているかどうかを予測する要素
4️⃣先に支払って、あとで消費する
→お金を先払いし、消費を後にすることで期待に満ちた気持ちを持てる
→【借金を減らす】ことこそが幸福を大きくする最良の道の1つ
5️⃣他人に投資する
→他人の為にお金を使うと、自分に使うより大きな幸福感が得られることが証明されている
「1章 経験を買う」 まとめ
・家を買うことで幸福度が増すという証拠はほとんどない
・人間というのは順応性が高く、一度手に入れると飽きてしまう傾向がある。
僕:確かになと感じます。ただ「足るを知る」精神で幸せを感じ続けられるよう努めたいも思いました。
・家に対する飽きが来ると、住宅ローンの負債の方が幸福度を蝕む
・お金はレジャーのような経験に使うほうが人生に対する満足度が高いという研究結果が得られた。
・経験は、それを通して人との繋がりを感じられる可能性があり幸福度を高くする。
・郷愁(=感情的に過去を恋い焦がれる気持ち)は過去の幸福と達成を思い出させて人を安心させてくれる
→つまり、経験を重ねることが心と体の健康の崩壊を防ぐ障壁となりえる。
・物質的な購入に対しては、買ってから後悔する可能性が高い
・物質的な購入に関しては、今欲しい物よりも良いものが手に入る事を知らなければ手元にあるもので十分を幸せを感じられる。
・物質的な買い物と経験的な買い物の区別は明確では無い
→買い物はその人次第で物質的にも経験的にもなり得る
→逆に言えば、曖昧な時に経験的な体験として捉えることができれば満足感を得やすくなれる
・経験の時間的な長さは、幸福度には関係ない
・お金を払う価値があるであろう4つの基準
- 他の人々と交わることによって社会的な繋がりが生まれるような経験
- この先何年にもわたって楽しい気持ちで繰り返し語ることができる思い出話に繋がる経験
- 自分が感じている自分という人間、あるいは自分がなりたいと思っている自分像に密接に結びつく経験
- 他の選択肢と簡単に比較することが出来ない滅多にないチャンスを与えてくれる経験
・経験的な買い物に対する満足件は時が経つにつれて増していく傾向があるのに対し、物質的な買い物は減少していく傾向あり
僕:本当にそう思います
「2章 ご褒美にする」まとめ
・物が豊富にありすぎると、感謝の気持は薄れてしまうもの
・何かに繰り返し遭遇すればするほど、そのインパクトは弱くなっていく。いわゆる慣れ。
僕:上記は悲しいけど現実ですよね。ただ理性、日々過ごせているだけでありがたいんだという感謝の気持は持ち続けていきたいと思いました。
・お金はあらゆる種類の素晴らしいものを与えてくれるが、同時に素晴らしいものをお金で手に入れられると知ることで人生の細やかな喜びに感謝する気持ちを薄れさせてしまう
・何かが永久に続かない事を知ると、人はそれをより一層大切に思うもの
・時間が限られると人はその貴重な機会をご褒美と考えるようになる
・期間限定、希少性は喜びを増幅させる
・テレビCMは一旦、楽しみの中断する時間を作ることで実は喜びを増加させている可能性がある
僕:テレビCMにそんな効果があったとは考えもしませんでした
・恋愛に関して言えばマンネリも、パートナーと過ごす時間をご褒美に変える事ができれば良いお金の使い方といえる
・今当たり前に身近のあるものが無制限に手に入れられる訳では無いこと、当たり前では無いことに気づくだけで、人はそのものの価値をもっと強く認識出来るようになるかもしれない
僕:日々、日常生活を不自由なく過ごせていることに感謝する姿勢を忘れたくないですね
・人は沢山の国を訪れるほど、「世界を旅した」という意識が強くなり、身近な観光地への旅行を楽しもうというモチベーションを下げてしまう
「3章 時間を買う」まとめ
・一般に人はほんの少しのお金を節約するためにあまりにも頻繁に事由な時間を犠牲にする
僕:少し品が安いからと遠いスーパーに時間をかけて行くケース等が該当しますね。
・研究者達は、人々が不快な気分で過ごす時間の量を「Uインデックス」と呼ぶ
・Uインデックスの例:緊張・憂鬱・苛立ちを感じる時間
・幸福度を増すために重要なのに、これまであまり個人のUインデックスを改善するためにお金や使われてなかった。
・時間の豊かさが増すということは、忙しいのが好きという人でさえ、より大きな幸福に関連付けられる事が示唆されてる。
・時間に追われている感覚をなるべく排除し、今の瞬間に集中することが幸福にとっては大事。
・物質的な豊かさによりあまり多くの幸福がもたらされないのは、豊かになるための自由な時間が少ないことも1つの要因かもしれない。
・時短商品は、時間の豊かさを充実させてくれる可能性あるが、逆の側面もある
・時短商品の魅力にハマると、どんどん効率を求めるようになり、苛立たしい気分を増幅させる可能性がある
僕:上記ののような事を避けるためにも、「足るを知る」精神が大事だなと思いました。
・誰かを助けるたことに時間を使うと、人は効率的に動いていると感じるもの
僕:現時点で僕は、自分のことで精一杯と感じてるので、人のためにボランティアする余裕が無いという感覚です。
・運動は幸福にとって、即効性・長期的な恩恵の両方をもたらす
・通勤は、時間の豊かさを害する可能性がある
・とある研究で1日あたり30分以上TVを見る人と見ない人では、見る人のほうが見ない人より人生に対する満足感が低いことが明らかになった
僕:通勤に関しては、車通勤であれば、運転が好きな人なら問題ないのではと感じます。TVに関しては分かるけど、ちゃんと楽しみにしてた番組をみるのであれば、問題ないと思います。
・人々は家族と友人と過ごしているとき前向きな気分になる
・目の前に、欲しいもので高いものと安いものがある時は、将来の自分の過ごし方に影響があるかどうかを考えよう。
・例えば、家にプールを所有するとなった場合、背後にあるコスト(落ち葉が詰まったフィルター等のメンテナンス等)を、所有する楽しさが上回ってしまう。
・なるべく買い物する時は、それにより1日における時間の使い方を具体的に考えよう。
・人々が時間をお金とみなすようなると、日常生活のお金にならない楽しみから喜びを見出すのが難しくなる可能性あるので注意。
「4章 先に支払って、あとで消費する」まとめ
・クレジットカードのような、【今消費して後で支払う】パターンは幸福にとっては有害な場合がある
・上記とは逆の【今支払って消費を先送りにする】方が使ったお金に対して多くの幸せが得られる
僕:消費が後の方が、幸せを得られやすいというのは感覚的にも分かる気がします。
・将来手に入る予定の物の方が、既に手に入れてしまっている物よりも、人々に多くの喜びをもたらす。
・未来について楽しい考えを持つことが出来るのは、心が健康であることの重要な特徴。
・自殺願望がある人は、将来に対して否定的な考えを持つ人が多い。
・良いことを予想すると、側坐核(喜びと報酬の経験に関係する脳の領域)の神経活動に特徴的なパターンが生じる。
・素敵な未来を思い描くよう自己訓練することは実際に利点がある
僕:イメージトレーニングで、人生が好転する可能性もありそうで良いですね。
・未来は、元々曖昧で、人々は心のなかでその詳細を好きなように埋めることが出来る
・消費を先送りにするとポジティブな期待を膨らませる時間が生まれる可能性が高い
・消費を先送りにすることで遠い将来のことを考えられるようになり、自身の幸福のために賢い采配を考えるようになる。
・ただ実際には先送りの価値を認めるのは思いの外、難しい。それは何か良いものがすぐ利用可能な場合、「現在の威力」が他の全てのものを小さく見せてしまうから
僕:「現在の威力」は抽象的な表現だけど、要は人間の今すぐ楽しみたい・楽したいという本能的な面として捉えました。
・私達は現在の自分を気にかけるほど、将来の自分を気にかけていない。これが消費を先送りすることが難しい所以。
・顧客は、たとえ待たされてても自分のために作業が行われているという印象を受ければ待つことによって、むしろ満足感が増すことがある。
・クレジットカードは人々により多くのお金を使わせる巧妙な革新的技術。支払いの痛みを和らげる麻酔効果がある。
・負債金額の大きさのほうが、稼ぐ金額の大きさよりも幸福度に関して重要な予測要素。
・借金返済がもたらす感情的な恩恵は、貯蓄の恩恵をも上回る可能性がある
・「現在の威力」を大事にしながらも、一部の消費を先送りするという作戦が良いのでは。
僕:僕もバランスが大事だと思いました。
「5章 他人に投資する」まとめ
・お金を渡して使い道を指示したとある実験にて他人の為にお金を使った人々は、自分の為に使った人よりも明らかに幸福感が高まっていた。
・人のためにお金を使うことに関して、あげた金額と幸福度が比例するという結果が出ている。
・「お金の一部を人に上げること」が、「もっとたくさん稼ぐこと」と同じくらい自分にとっての報酬になる。
・一人当たりの収入が高い国の人も、低い国の人も「他人のためにお金を使うこと(=向社会的支出)と幸福との関係」は比例的。
僕:自分自身の生活に余裕がないと厳しいとは感じます・・・
・人のための行動(=向社会的行動)をしたとしても、それで良い気分になれるかどうかは、自分でそうすることを選択した時。義務感を感じると悪い気分になってしまう。
・寄付団体に助けを求められるシチュエーションがあったとして、「助けるべき」と言われるより「助ける助けないはあなたの自由」と言われた人たちの方がより幸せを感じやすい
・他人への投資と同時に他人との繋がりも幸福度にはとても重要。
・自分が他のだれかに影響を与えてると知ることは善行を良い気分に変えるための重大な要素。
・お金または別の形の援助を、親類と親類以外に両方に提供した人は、全体的な健康状態が良好だと答える人が多かった。
・繋がりを創造することはビジネスモデルの重要な要素。とある会社は寄付を求める際に、どの慈善活動を支援するか選べるようにした。
エピローグまとめ
・ハッピーマネー(幸福になるお金の使い方)の5つの原則
- 経験を買う
- ご褒美にする
- 時間を買う
- 先に支払って、あとで消費する
- 他人に投資する
・もし寄付を考え始めるのなら、自分の幸福を犠牲にせず削れるお金の使い道はどこかを考えること。
・財政的苦痛が大きくなるにつれ、離婚率があがり通勤時間が長くなる。
・通常、住宅を購入すことで人々がもっと幸福になることはない。
僕:僕はやっぱり、自分の理想とする家に住めたら程度は薄れるだろうが幸せな気持ちになると思うんだけどな・・・
・カナダ政府は住宅購入の優遇措置を減らすことで物質的な買い物の誘惑を減らしている。
・運転に費やされる時間は幸福度を減らすが、運動に費やされる時間は幸福度を高める。
僕:運転も運動もそれぞれに人の好みとかも関わって一概には言えない気がします。
・ハッピーマネーの5つの原則は、幸福を高めることが科学的に証明された方法。ただ闇雲にお金を使うよりはこれらの原則に従うほうが懸命だろう
読み終えての感想
改めて、読んだ感想としては「お金の使い方」について体系的に学ぶということが初めてであり、原則として色々なことを学べたことがまず新鮮で楽しかったです。また、流石に全部の内容について腑に落ちる事はなかったですが、感覚的に8割くらいは納得する内容でした。
まずは、自分が納得して且つ実行出来ていない「消費を先送りにする」や「他人のためのお金を使う」などの項目について取り組んでいけたらなと思いました。
初めての書評であり未熟な点も多々あると思いますが、ご覧いただきありがとうございました。
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